ギフト力

葬儀の世界も時代とともに流行があり、形式が変わっていきます。

ご承知のとおり、近年の葬儀の形式は小規模化の波に巻き込まれて

います。家族葬・直葬という言葉を聞いても誰もが解説を必要としなく

なっている現状には「変化」に対応していくことがお客様から支持を

される唯一の手法だといつも考えています。




葬儀の小規模化に伴い葬儀社として売上が激減しているのが

「ギフトの部門」です。

葬儀に多くの参列客がお越しになられることが当たり前の時代では

葬儀の返礼品で大きな収益をあげていた葬儀社も多数あり、ギフト部門

の売上に頼っていた葬儀社は時代の変化に対応するのに大変な苦労が

あったのです。

冠婚葬祭において「贈り物」必須アイテムであり、どんな贈り物をする

のかでその人のセンスが問われるものでした。




冠婚葬祭のギフトに限らず、お中元・お歳暮などの季節の挨拶も

省略される方が多くなっている昨今、日本人の「ギフト力」は

落ちています。

突然ですが、「プレゼント」と「ギフト」の違いはご存知でしょうか?

どちちも日本語に訳すと「贈り物」と訳すことができるのですが、

「プレゼント」という言葉には「親しい人への贈り物」という意味が

あり、「ギフト」には「才能」という意味があります。

つまり、ギフトには贈る側の「才能」が試されるということです。

「ギフト力」が落ちるということは商品を選ぶ才能が落ちる

ということです。

現実に葬儀や結婚式のギフトに「カタログギフト」を選んでしまうのは

ギフト力が低下している証拠なのです。

親しい人に贈るプレゼントにカタログギフトを贈る人はまずいません

から、いかにカタログギフトを安易に選ぶことがギフト力の低下なのか

ご理解頂けると思います。

もっとも、カタログギフトがすべて悪い訳ではありません。近年は

目的や嗜好にあった様々な商品が発売されているので、贈る人に

あわせてチョイスすることはギフト力が無ければできませんし、

相手が喜ぶ、カタログギフトを選ぶことはまさに「才能」なのです。



家族葬での贈り物は親しい方々に贈るのでどちらかというと

「プレゼント」であり、一般的なお葬式での贈り物は特定多数の

方に贈る贈り物ですから「ギフト」と定義するのがよいでしょう。

つまり、家族葬と一般的なお葬式に贈る葬儀の返礼品は同じ

ものではいけないのです。








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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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