煙と匂い

加熱式のタバコが世の中に登場してから、タバコの煙はますます肩身の

狭いものになりつつあります。

煙というものは匂いが付きやすく、大抵の煙は臭い匂いを

発するものです。

これに対してお線香というものは基本的に良い匂いを発するもの

であり、香りを楽しめます。日本には古来から「香道」という

香の芸術を嗜む文化があります。



以前のブログ記事で何度も書いてきましたが、葬儀の時にお線香を

使用する目的の一つに、死臭を消す為という目的があります。

また、葬儀以外の仏事にも線香を使用するのは、僧侶が何日もお風呂に

入らない時に臭い匂いを中和させるという目的もあるのだとか。

いずれにしても、の人は生きていく上で「匂い」は昔も今もとても

敏感に反応してきたものです。



仏事においては煙の役割として臨終の時に煙が上に登っていく様を

表現しており、線香から生まれる煙はあの世までの橋渡しであり、

とてもありがたいものとなっています。

煙から発するもやもやは「雲」でであり、仏事では仏が乗って

来る雲で縁起が良いとされている「紫雲」を表現しているのです。

お線香には煙と匂いの両方に意味合いがあり、またそれを昔から

重宝してきましたけれど、近年では煙は文字通り煙たがれるものに

なってきましたし、匂いにおいては好き嫌いがはっきりと分かれるもの

になってきました。




クリーンな空気がもてはやされる今日ですから、これからはもっと

厳しい匂いのエチケットが求められる世の中になりそうです。

自分自身の体臭も気を付けていかなければなりませんし、

お葬式で使用するお線香の匂いも上手に選んでいかなければ

なりません。










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