人の名前

年末恒例の明治安田生命が発表した2010年名前ランキング

では男の子の第一位が4年連続で『大翔』くん

女の子の第一位が『さくら』ちゃんでした。

男の子の名前はダイナミックなイメージの名前が好まれ、女の子の名前は

花や植物の名前が人気があるようです。

「大きく羽ばたいて欲しい」

「花のようにきれいに育って欲しい」
という

親の願いが込められた名前が人気なのは当然といえば当然の結果でしょう。




さて、人の名前は実に様々な名前を一人の人間が持ち合わせている

ものなのです。

親の願いが込められた本名や仲間が親しみを込めたニックネーム、

芸名やペンネーム、ネット上のハンドルネームまで本当に様々です。

気がつけば知らず知らずのうちに様々な名前を人は

使い分けをしているのです。

そして仏教徒の場合はあの世では「戒名」

キリスト教の場合は「洗礼名」とこの世でもあの世でも名前は必要です。

これほどまでにTPOに合わせて名前を使うのは人間の持つ

すごい能力だと思います。




昔から日本では人の名前には本名通称名がありました。

本名で名前を呼ぶことが出来るのは親や主君など、その人にとって身近で

且つ、目上の人のみが許された行為であり、それ以外の人が本名で

呼びかけることは極めて無礼であると考えられたのです。

つまり、本来は口に出すことがはばかられることを意味し、古来より

貴人や死者を本名で呼ぶことを避ける習慣がありました。

この名前を「諱(いみな)」といいます。

まためったに口にしていけない為に「忌み名」という字を用いることも

あります。

逆に普段気軽に呼ぶ通称名や呼称を「字(あざな)」といいます。




あの世の名前、即ち「戒名」は諱であり、本来は

生前に授けられるものです。

あの世の「本名」である戒名はまさに生前に忌むべき名前です。

ところで、この戒名が不要だと考える方が近年非常に増えてきました。

もちろん信仰上の理由があり、要・不要の議論はそれに基づく考えで良いと

思いますが、あの世での名前が無いのは仏教徒にとってはとってはいささか

都合が悪いのではないでしょうか。

戒名をつけるのは僧侶ですが、テレビや雑誌で取り上げられたように本名と

その人に関連する情報を入力すると

自動的に戒名をつけてくれるソフトがあります。

もちろん、そのようなソフトを使って戒名をつける方はごくごく一部ですが、

テレビ・雑誌等のメディアがこのソフトの存在を取り上げることは

ますます「戒名不要論」に拍車をかけることになるのです。

名前とは命名した者の「想い」が込められており、戒名にも

命名した僧侶の想いが入っていなければなりません。

想いの入っていない戒名をこの世に送り出し結果、戒名不要という論議が

起きるのは当然の成り行きであり、僧侶にとって自業自得です。

そうならないように戒名の命名者は心を込めて命名すべきです。

そしてその想いに応える為に名前を頂いた私たちは努力しなければ

なりません。








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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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