ベッド難民

病院や老人ホームに入所し、一定の期間後に退所を強要され、

何箇所もの施設を転々とし最後は行くところが無くなってしまう

寝たきり老人の「ベッド難民」が増えつつあります。

医療保険制度の変更に伴い、3ヶ月以上の長期入院が病院の経営を

圧迫することがそもそもの問題のはじまりです。



退去を迫られた場合、自宅での介護が困難の場合は次の受け入れ先を

探さないといけない訳ですがすんなりと次の受け入れ先が見つかると

いうことが大変難しくなってきています。

結果、受け入れ先が見つからず、「ベッド難民」となり多くの高齢者を

持つ家族が困っています。

そして、困った方がベッドを求めた末、無許可の施設へ入居

しなければならないことも発生しています。

ちなみに全国にには無許可の老人ホームが579ヵ所もあるそうです。

無許可ゆえに介護の現場では不衛生な施設であったり、

老人の虐待が起きたりしています。

さらに建築基準法や消防法違反の建物が多く、記憶に新しいところでは

昨年に群馬県で起きた老人ホームの火災で10名の方が命を落とすこと

となりました。




介護する家族にとって無許可の施設と分かっていてもベッドを求めて

入所するしかない現実はこのままでは

誰しもが体験することとなる社会問題なのです。

自分は若いから関係ないと思っている方はある日突然、自分の周りでも

「ベッド難民」となる可能性は十分にあります。

国をはじめとした行政の施策のなかでは、これから増える一方の

医療費の増大をどのようしてに解決していくかということは

永遠のテーマですがせめて、「ベット難民」が起きないようにする

最低限の社会保障は急務であると考えます。



私はお葬式の仕事を通じて多くのお客様よりベットを探すことにものすごく

苦労されたことを聞いています。

中には最愛の伴侶が亡くなって悲しいはずなのに、

「これで病院探しをしなくて済む」

としみじみと心の内をお話くださったお客様もいらっしゃいます。

近年ではこうしたお葬式の前に既に看病に疲れきってしまう方が

ものすごく増えたことを実感せずにはいられません。

確かに人が亡くなることで大きな重荷となっていることから解放される

という事実はあると思いますが、決して

ベッド探しが重荷になってはいけない

と強く感じています。
















最新記事

最新記事

初めての方へ FUNE公式サイト

三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


2024

5

1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

PAGE TOP