メメント・モリ

メメント・モリ(Memento mori)という言葉があります。

ラテン語で

「自分が(いつか)必ず死ぬことを忘れるな」

という意味の警句であるこの言葉は葬儀業を営む私たちにとっては

啓蒙をしないといけない言葉でもあります。

しかしながら、これまでブログでも一度も紹介しなかったのは

やはり、日常的に「死を避ける」文化の日本にとって

なかなか普及させるのは勇気の入る言葉なのです。

元気な方に「明日死ぬかもしれないぞ」と言うことは確かに間違いのない

警告ではありますが、面と向かって相手に言うことは不謹慎と捉えられ

かねません。



この言葉は古代ローマ時代に将軍が凱旋のパレードで使われたのが最初と

言われています。

今はヒーローとして多くの市民から祝福を受ける立場にある将軍であるが

明日はどうなるかわからないということを自戒も含めて部下にいい聞かせた

と言われています。

それ以降、この言葉はヨーロッパの 芸術作品のモチーフとして広く使われ、

「人は必ず死ぬ」

ということを人々に思い起こさせるために使われました。




東日本大震災以降、

日本人の価値観が大きく変わってきた

といわれています。

例えば、子供の塾通いから家庭教師に変えるといった親御さんが急速に

増えています。これはいざという時に備えてなるべく子供のそばを

離れたくないという価値観に大きく変化した表われだといえます。

消費者の購買意欲もこれまで安さや品質を求めていたことからこれまで

「リスク」に対するコスト意識を軽視していたことからの価値観から

変化してきています。

既に変化の兆しがありますが、お葬式に対する価値観も今後間違いなく

変化が表われてきます。




この価値観の変化は「メメント・モリ」という観念が大きく影響して

いるといえます。

「人はいつか必ず死ぬことを忘れるな」

という警鐘に多くの日本人が今回の大震災で「気づいた」のです。



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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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