子を看取る

自分の子供が亡くなるという現実は親にとってとても受け入れがたい

ことです。特に幼い子供を失うことは耐え難い悲劇です。

ある日突然、事件や事故でお亡くなりなることは昨日までの元気な

姿からのあまりにも変わり果てた姿に只々、悲しみしかありません。

葬儀という仕事を通じて悲しみの現場に何度も立ち会ってきましたが、

あのなんともいえない重苦しい空気は決して慣れることの無い、

独特の緊張感が張り詰めているのです。



長い闘病生活の上に子供を看取るというケースもたくさん存在します。

白血病やガンなどで数年の闘病生活の上に死を迎えるケースや

10年、20年という長きに渡っての闘病生活の上で死を迎えるケース

も存在します。

事件や事故で突然に命を落とすことの衝撃がない代わりに、

子供の死を受け入れるという覚悟の上の死はどこか死を俯瞰的に

見ている親の姿が悲しみの中にあり、「看取る」という行為に

親の愛情がたっぷりと入っているという通常の死とはどこか違う

空気に支配されるのです。




子を亡くした親が放つ独特の空気感は参列する周りの人たちも

感じ、普段のお葬式ではあたり前の雑談や笑いも全く出ない状態

になるのです。だからこそ独特の緊張感が生まれ重苦しい空気に

なるのです。




子供にとって最大の親孝行は「親より先に死なないこと」。

このことは長年葬儀という仕事を通じて多くの「さかさごと」に

立ち会って気づいた絶対的な方程式です。

親を看取るのは元来子の役割であり、願わくば決して子を看取るという

ことにならないようにしたいのです。













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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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