金融機関との関係を維持するには

事業承継時において金融機関との関係維持は非常に重要です。特に中小企業では、経営者個人への信用が融資の判断材料になっていることも多いため、計画的な対応が必要となります。
私が事業承継をした時は、まだ私が30歳と若いというだけで金融機関から非常に警戒されました。
「どうして、こんなに早く事業継承するのか?」と疑われたのです。
しかも、金融機関に個人保証をしている先代が事業承継をしたタイミングで代表権を返上し、私の会社では代表取締役は私だけという状況を結果的に作ってしまったことで金融機関が少し慌てました。
このことに反省をするならば、お取り引き先の各金融機関と早い段階で事業承継計画を共有しておくべきでした。
金融機関は「突然の社長交代」を最も警戒するのです。


まず各金融機関に後継者候補を紹介することが大切です。
そして、承継スケジュールを説明し、将来の経営方針を共有することから事業承継は始まるのです。
さらに金融機関と信頼を築く為には承継後も前経営者が一定期間サポートすることが一番です。
具体的な手法としては「会長として残る」・「顧問として関与する」・「取引先や金融機関との橋渡しを行う」ことが最適です。
ただし、後継者の権限を妨げない距離感が重要です。

金融機関は後継者に対して次のような点を確認しています。

①経営理念を理解しているか
②財務内容を把握しているか
③リーダーシップがあるか
④社員から信頼されているか
⑤将来のビジョンを語れるか
⑥困難な局面で判断できるか

このような項目を各自にチェックされていますから、可能であるならば事業承継の4~5年前には各金融機関に紹介して各金融機関とともに伴走していくことが重要です。
金融機関との関係は「お金を借りるため」だけでなく、「経営の相談相手として活用する」という姿勢が、事業承継後の安定経営につながります。特に中小企業では、地域金融機関との信頼関係が事業承継の成否を左右するケースも少なくありません。


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