シングルルーム

「個」の時代と言われて久しいけれど、人は寝るときも個室に

なってしまいました。住宅の環境が変わっていく中で、子供は

子供部屋、夫婦に至ってもお互いの睡眠を邪魔することを避ける

のに別々の寝室で寝るといった夫婦もたくさんいるのです。

大人数で同じ部屋で寝ることに慣れていない人にとって、何かの

時に雑魚寝をすることに非常に抵抗を覚える人が多くなっています。



通夜の夜は親戚一同が集まって故人を囲み、酒を飲み交わしながら

朝まで寝ずの番をしてご遺体を獣から守ることが本来の役割でした。

現代は獣からご遺体を守る必要は無いにせよ、遠方から、わざわざ

やって来た親戚との交流は普段、会うことが少なくなった現代だから

こそ、余計に大切なものです。大人数で語り、眠くなったらみんなで

雑魚寝をする・・・

そのような光景は少なくなっています。

以前ならば、葬儀会館や喪主様はじめご親族のお宅に宿泊したであろう

遠方からのご親戚の方々は宿泊先としてホテルを希望される方が増えて

います。しかも、家族であってもシングルルームを希望されるのです。

家族といえども、普段別々の部屋で寝ているならば、別々の部屋が良い

ということはよくわかります。しかしながら、急な宿泊手配で

シングルルームを手配するのは本当に大変なことなのです。豊田市は

自動車関連企業への出張族が多いので比較的シングルルームの数は

多いのですが、それでも繁忙期はなかなか取得が難しいものです。

シングルルームが予約出来なかったから葬儀会館の大部屋で雑魚寝で

お願いするのは私たちも忍びないのですが、お客様も

「仕方ないね。」

とは言いつつも、やはり不満なご様子です。



団体生活というものは基本的に何かを我慢する必要があります。

その点、シングルルームは他の人を気に掛ける必要なないのですから、

気楽なものです。しかしながら、誰かを気にかけることが出来ない

くらい「個」が進んでしまうとお葬式のトレンドはますます「個」を

重視した家族葬や直葬ばかりになってしまうと思うのです。










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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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