白無垢





この前の日曜日は妹の結婚式でした。

神社で行なう結婚式は日本古来の伝統に基づいたもので、

最近多くなったキリスト教式や神前式とは違った趣で結構新鮮な体験でした。

さて、神社で行なった時に妹が着ていたものは「白無垢」の着物。

打掛から帯、小物まですべてを白で統一する白無垢は

純白のウエディングドレスにない清楚な感じを醸し出しています。

ウエディングドレスの「白」は清廉さや処女の証という意味の他に

「私を貴方の色に染めて」

いう意味もがありますが、白無垢の白は同じ白でも全く意味が違います。

なんと白無垢の白は「死に装束」の白なのです。

つまり日本文化にあって「嫁ぐ」ということは、

二度と両親兄弟のもとには帰ることができない

ということ。そして以前のブログ記事で書いた通り

「白」は日本においては弔いの色なのです。

原則的に離婚なんて許されなかった頃の白無垢とは

まさに「死ぬ覚悟」の表れなのです

古来の日本の考え方では白無垢の花嫁は

今までの自分を葬るための「お葬式」そのものなのです。

冠婚葬祭におけるお祝い事や悲しみ事はまさに表裏一体

そのことの典型なのです。

純白のドレスが「陽」の色とするなら、

白無垢の白さは、まさしく「陰」の色

同じ白色でも欧米と日本では全く考え方の違う典型例でした。



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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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