死の受容

スイスの精神科医・キューブラー=ロスが『死ぬ瞬間』という本の中で

発表した「死の受容」というプロセスはご存知でしょうか?

人は死を目の前にした時に起きる感情のプロセスのことであり、

否認→怒り→取引→抑うつ→受容

という順番です。

余命宣告を受けた患者はまず死が迫っているという事実を受け入れることが

難しいのです。(否認)

そして「なぜ私が・・・」がという怒りに変わり(怒り)

できることななら「助けて」と神や仏に懇願する行為(取引)に走り、

それが叶わなければなにもする気が起きなくなる状態になり(抑うつ)

やがて自分が死ぬという事実を受け入れるようになります。(受容)




このプロセスは自分自身に突然に迫りくる「死」という現実に人間の心情が

変化する様子を表現した内容です。

しかし、誰もが避けては通れない「死」ですが、事故や災害などで即死

場合は死の受容のプロセスを感じることなく死を迎えることになります。

自分の「死」に対して受け入れる時間がなくこの世を去ってしまうことは

「考える」ということを許された人間としてはとても残念なことだと思います。

余命宣告というのは「死の告知」ということですが、どんなに「死」の恐怖に

苦しんでも、最後は「死」を受け入れる気持ちになって死を迎えることができる

ことはとても幸せなことだと思います。



「死の受容」ができる最期を迎えることは最高の「死」なのかもしれません。

もし自分自身が余命宣告を受けた時、このような心の整理ができるかは

不安ですが、心の整理ができる最低限の時間は欲しいものです。


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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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