産霊

葬儀社という立場からお葬式を見ていると、本当に一人の人間の命は

尊く、また近親有縁の皆さまにとって代替品が全く存在しない唯一無二の

ものであることに毎回気づかされます。

お亡くなりの方を中心に家族の絆や職場・友人との固い絆がそこに

あることを実感せずにはいられないのです。

同時にお葬式が大切な命を次の世代の方に受け継いでいく儀式でも

あることに気づきます。

喪主を務める息子さんや娘さんは言ってみれば、故人が間違いなく

生きていた証としてこの世に残した作品であり、故人のDNAを

受け継いで子から孫・・・そして、末代まで続いていくのです。




命を伝えていくことを「結び」といいます。

結びとは文章の終わりの言葉とか締めという意味でも使いますが、

神道の考え方では産霊と書いて「むすび」と読みます。

神さまの名前の中に「ムスヒ(ムスビ)」が含まれている神様は

万物を作り出す神様なのです。

例えば宮中を守る八神殿(はっしんでん)には

「ムスヒ(ムスビ)」と名前のつく神様が8人中5人もいるのです。

神産日神(カミムスビ)と高御産日神(タカミムスビ)、

玉積産日神(タマツメムスビ)、生産日神(イクムスビ)、

足産日神(タルムスビ)


天皇を守護することで、ひいては国家も守護するとされる八神は

日本という国を創り出た神様たちなのです。



自分の命を産霊(むすび)で出来た男の子のことを「ムスコ」といい、

女の子のことを「ムスメ」と言います。

命をつないでいく(結んでいく)ことは次の世代に自分の生きた証を

残していくことなのです。

人生の「結び」がお葬式であるということは、

お葬式は終わりであると同時に始まりなのです。







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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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