人形

人形という漢字は大方「にんぎょう」と読みますが、別の読み方で

「ひとがた」と読みます。

特に、「ひとがた」と読む場合の人形は宗教色が強い場合が多く、

私たちを守る「身代わり」という意味があります。

神道では米、飯、酒などのほか玉串、青果物、魚(生魚、干物)

あるいは菓子類の飲食物等をお供えしますが、これを神様の食べ物

として神饌(しんせん)と呼ばれています。

神饌の種類には野の物、山の物、海の物と自然界のあらゆる幸が

お供えされるのですがその中に生の物もあります。

それを通常は生贄(いけにえ)といいます。

生贄とは、神への供物として生きた動物を供えることで馬や牛など

生きたままお供えします。

生贄にされた動物をそのまま食してしまう場合と神域で飼う場合が

あります。神道では現代では人は生贄の対象ではないとはっきりと

明示されていますが、人間を生贄として供える慣習もかつてはあり、

これは特に「人身御供(ひとみごくう)」と呼んでいます。

これは日本に限らず、世界中で行われていたことです。

世界の宗教の共通しているひとつの見解として最も重要と

考えられる人身を供物として捧げる事は、神などへの

最上級の奉仕だということです。



私たちが自分自身が生贄の対象にならずに、同じ効果を発する

身代わりとして用いたのが「人形」なのです。

現代ではなかなか少なくなりましたが、例えば地鎮祭においても

神への捧げものとして「人形」を建設予定敷地内に埋めることも

あります。また土葬の習慣の残る地域では餅を人の形に切り、

それを食べることで「身代わり」になるという風習の残っている

ところもあります。

宗教的な意味合いから考えてみますと人形とは結構、重要な

役割をしているのです。








フューネが定期的に行う「人形供養祭」には毎回多数の人形が

集まります。以前あるゴミの収集業者の方が「わざわざ人形を

供養しなくても普通の燃えるゴミで家庭から出せるのになぜ?」


という趣旨のことを言われていましたが、残念ながらこの方は

人形を物資的にしか捉えていないから本質がわからないのです。

大切にしてきたぬいぐるみなどは前述した意味合いなどわかって

いなくても漠然と自分の分身だと思っているからこそ、多くの方が

人形供養を望むのです。














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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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