喪主がいない!!

最近の豊田でのお葬式の傾向。

それは臨終の際に喪主がいないことが多くなりました。

国内に居れば、なんとかその日のうちに豊田に帰ってきて

翌日通夜・その次の日葬儀と事が運びますが、

最近は喪主になる人が海外にいることが多くなりました。

大企業のグローバル化で拠点が海外にシフトし、それに伴って

海外勤務が要求される時代です。

豊田は当然トヨタ自動車系の関連企業が世界中に広がっている為、

関連企業の社員のみなさんも海外勤務が要求されています。

お葬儀の打ち合わせの冒頭

「喪主をつとめられる方はどなたですか?」とお伺いすると

「いま、南アフリカの工場です。」とか

「ブラジルの工場です」なんてことも。

中国・タイ・アメリカに居ますなんて、お客様のお答えは非常に多いです。

元来、喪主は故人の後継者(家を守っていく)がつとめるもの。

当然、故人のご子息がつとめられることが圧倒的に多いです。

「喪主がいないのに葬儀ができない」ということで

お葬式を3日~4日延ばす方が非常に多くなってきています。

とにかく、親族一同喪主様のお帰りをろうそくと線香のお守りしながら

待つ訳ですが、やっとの思いで豊田に帰ってきた喪主様は一様にヘトヘト。

「どうやって帰ってきましたか」とお尋ねすると

「悲報を受けて急いで航空券の手配をして、乗り次いで(ホノルル・ソウルが多い)

帰ってきました。」とお答えいただくことが多いのです。

赴任地から日本への直行便が無いところのほうが多いのです。

また、仮にあったとしてもすぐ航空券が手に入る保証はありません。

通常アメリカから帰ってくると最短で2日はかかります。

海外赴任により親の臨終に立ち会えないことは大変お気の毒なことです。

ただ、そばにいても立ち会えない方もたくさんいるのが悲しい現実です。

親の悲報を聞いても残念ながら帰ってこれない方もいます。

その場合、喪主不在でお葬式をするしかありません。

実は私も似たような経験があります。

祖母の臨終の際、私はイタリア旅行中。

社会人になる直前の卒業旅行中でした。

「社会人になったら海外旅行なんてなかなかいけないだろう。」

という親心で「帰ってこい」という連絡がありませんでした。

祖母の死を知ったのは日本に帰ってから。

なにもかも終わっていて「浦島太郎状態」でした。

祖母の葬儀に出席できなかったことは今でも心残りですが、

あの時の「親心」には今でも感謝しています。


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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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