中小企業こそ人事異動をするべき

事業承継を受けた後継者がやるべきことは細部まで考えるとおそらく天文学的な数になってしまうくらいのタスクがあると思いますが、その中から優先して行って頂きたいことがあります。
中小企業の後継者こそ、勇気を持って人事異動を先代の時以上にするべきです。
そもそも、中小企業において人事異動というものは誰かが退職した時くらいで必要に迫られて行う程度しか実施していない企業が圧倒的に多いのです。
なぜそうなるかというと大企業に比べて余剰人員が組織内にいないのです。
さらにそもそも人事異動を定期的に行う仕組みがないのです。
人事異動の仕組みが確立していない企業を継承した後継者こそ、早急に人事異動の仕組みを作るべきなのです。
人事異動をすることの最大の利点は社員の潜在的な能力を引き出せることです。
実はこの最大の利点を理解していない経営者が多いからなかなか人事異動が行われてないのが実情です。
会社にとって一部の特殊技能を持つ社員の異動は別として一般的なスキルを持つ社員は異動することによって新たな業務に直面し、はじめは業務が解らないことで不安や恐怖に感じることでも、徐々に慣れてきて得意な業務になったりするものです。
結果的に社員の潜在能力を引き出すことに成功すれば会社の能力がアップするのです。

もう一つ大きな利点は不正防止や癒着の発見に繋がるのです。
特に事業承継を行ったばかりの組織は不安定ですが、先代からの子飼いの社員を整理する格好のチャンスです。
言い換えれば長年の膿を出し切るチャンスなのです。
このチャンスを捉えれば、不正や癒着が早期発見できる可能性が高いのです。

もちろん人事異動のデメリットもありますが、今回はあえて触れません。
人事異動のメリットをトップが理解をして人事異動の仕組みを作った企業は必ず繁栄をすることは間違いないので、ポジティブに挑戦するべき事柄です。


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