心の声を伝えること。

お葬式が終わるとご遺族の皆さまにとっては一見、何も変わらない生活

が始まっているように見えます。他人からすれば、いつもの通り散歩

されたり、畑を耕している姿をみれば何も変わらないように見えるのは

当然です。しかしながら、当事者にとっては今までにいたところにいる

べき大切な人がいないのはとても辛いことであるのです。

一人になった時に、遺影写真を眺めて泣いているというお客様の声を

よく聞きます。本当のさみしさというものは葬儀の時よりも葬儀が

終わってからだと言えるのです。





あの世とこの世で離れてしまった大切な人に伝える手段は基本的に

ありません。しかしながら、「心」と「心」ならば、伝わるかも

しれないと思うのが大切なことです。

心の声を伝えることが、「立ち直り」の第一歩なのです。

仏壇に向かって、話をしている人。遺影に向かって泣いている人。

すべてが心で伝えようとしているのです。




葬儀というのは悲しみを断ち切る為に、どうしても必要な儀礼です。

元来、儀式というものは人生においての「節目」を明確にする為には

絶対に必要なものです。

結婚式をしないよりはしたほうが絶対に節目の記憶になりますし、

家を建てるにしても地鎮祭などの神事をすることで間違いなく記憶に

残ります。忘れない為の葬儀の役割はありますが、悲しみを断ち切る

為の葬儀の役割は残されたご遺族の皆さまにとってとても大切なこと

です。

近年、葬儀の儀式を簡素化することを希望されるお客様が増えて

いますが悲しみを断ち切る為には簡素化することは必ずしも推奨できる

ことではありません。




心の声を伝え続けることが悲しみを癒す手段であるのならば、絶対に

続けなければならない一方通行では決してない会話なのです。




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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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