供養のこころはあるのですが。

先日、ある禅宗系のご住職様とお話ししていた時に

「両鉢のお葬式は今年は一回だけだよ」

とお嘆きの言葉を頂きました。

「両鉢」とは禅宗系の宗派でのお葬式におけるお寺様の

フォーメーションのことで導師さまの左右に「鉢・印金・太鼓」の

鳴り物と呼ばれる仏教で使用する楽器を持った役僧さんを1対で

並べる陣容であり、この場合は導師を含めて7名の僧侶でお葬式で

読経をします。ちなみに「片鉢」と呼ばれるのは両方では無く片方のみ

のフォーメーションになり、この場合お寺様は4名です。

お寺様の人数が多いということは、読経においても見た目においても

迫力が増し、葬送儀礼を荘厳にします。



葬儀の簡素化という名目の下、お寺さまのお布施の事情も大変に

厳しくなっています。

結果的にお葬式に出仕するお寺様の人数が減っているのです。

一般のお客様はお寺様の人数が減ればお布施が安くなると思って

いらっしゃるのですが、それは事実ではありますが、

真実ではありません。

近年の葬儀代のお布施の目安として、お寺様〇名でいくらという

指標をいわゆる相場として使ってきた弊害ともいえます。

しかしながら、本来のそのお寺の檀家ならば、お寺様に〇名でいくら

ということでお布施の額を決めることは間違いです。

なぜならば、お布施は供養のこころで決めるべきだからです。

元来はその家の経済状況によって出せるだけの金額をお包みして、

寺院に寄進するのがお布施です。

ですから、お寺さまの人数に関係なく依頼をする人が思う

「供養のこころ」の対価をお支払いすればよいのですが、

現実はそのようにはなっていません。

お寺様を7人でも4人でも1人でも供養のこころが同じならば、

お布施は同額が正しいのですが、そうならないからこそ、

日本中の寺院様が現代社会において収入減となっているのです。

















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三浦 直樹

株式会社 FUNE (フューネ)代表取締役

1975年、愛知県豊田市生まれ。
2005年、株式会社FUNE (フューネ) の代表取締役に就任。
(株式会社ミウラ葬祭センターが社名変更)
2代目社長として経営回復、葬祭関連事業の 拡大を図る。
2024年、創業70周年を迎える。

代表就任以来「感動葬儀。」をテーマに掲げ、サービスの向上に努めた結果、2011年には週刊ダイヤモンド誌調査による「葬儀社350 社納得度ランキング (2月14日発売)」で全国第1位に。

一方、 葬祭業者のための専門学校「フューネ クリエイトアカデミー」を設立するなど、葬祭の在り方からサービスに至るまで、同業他社への発信を続ける。

終活のプロ、 経営コンサ ルタントとしても全国で講演多数。
著書に『感動葬儀。 心得箇条』(現代書林)、『間違いだらけの終活』(幻冬舎)、『2代目葬儀社社長が教える絶対に会社を潰さない事業承継のイロハ 代替わりは社長の終活』(現代書林)がある。

●好きな食べ物:和牛
●嫌いなもの:イクラ・泡盛


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