お葬式について

古来の日本語文には句読点というものがありませんでした。
句読点はもともと「読みやすくする」ための補助的なものであって、後々になって付けられたものです。
毛筆文では句読点の代わりに、文の流れを捉えやすくするために、行を替えたりスペースを空けることによって、読み手が読みやすくなるための工夫がなされています。
この日本の文化が今でも受け継がれていると言えるでしょう。
「句読点を使わない」という古来の慣例に則り、伝統を重要視する厳粛な式典や、お葬式で使う文章には句読点が付いていない、ということです。

とはいえ最近では、この会葬礼状が「読みづらい」というご意見を頂戴することが増えてきました。「読みやすさ」の方を優先させていくと、句読点を用いない慣例は、今後無くなっていくのかもしれません。会葬礼状の本来の意味合いを考えると「読んでもらえなければ何の意味もない」わけで、最近では読んでもらうための工夫を凝らしたものが増えています。